ずいぶん前から横浜の建築仲間と共同で作ってきた本。
やっと店頭に並ぶ事になった。
印象に残っているのは、名作と言われる二世帯住宅を見に行った事。
高橋公子+鷹志さんの「管の家」と、室伏次郎さんの「北嶺町の家」
どちらも築30年以上の住宅で、建売り住宅だと取り壊されてもおかしく無い年。
勿論、この二つの住宅は今も存在している。
見せて頂いて感じたのは、断熱性能や気密性能は今の住宅のほうが俄然良くなっている。
建物の精度も今の住宅の方が良くなっている。
にも関わらず感じたのは、断熱や気密、性能、精度だけでは図れない空間の快適性だった。
これは数値化出来ないし、その場で体験しないとわからないけれど、確かに存在するその「快適性」を作るのが建築家の仕事なんだろう。
画:hiromichi yasuda