環境デザイン・アトリエ

横浜の建築家からのメッセージ。
日々感じた事を綴ります。

2012年10月30日火曜日

パースを上手く描きたい。

建築のプレゼンには模型とか図面とかいろいろあるけど、パース(透視図)は図面、模型に匹敵する表現手段。

パースにもいろいろあって、細部を精密に描いたCGのような技法から、かなりラフなスケッチまである。

リアルな物を要求すれば写真と見違える程のCGも可能なのだけど、もうちょっと空間の意図というか、雰囲気というか・・・を表現する為に、手書きのものをPhotoshopで加工する事も多い。

線の微妙な太さやカーブ、色の濃淡で、空間の雰囲気ががガラッと変わってしまう。
とても大切な事なのだが・・・・それがなかなか難しい。
画:hiromichi yasuda








2012年10月28日日曜日

改めて「建築をめざして」を読む

久しぶりにコルビュジエ「建築をめざして」を読みたくなった。
これは、建築界では名著と言われていて、大学に入った時に推薦図書だった気がする。

今回は、3度目か・・・確か大学の時、意味もわからず1度、仕事を始めてコルビュジエにかぶれていた時に2度・・・ずいぶん経って今回が3度目かな。

しかし、今回驚いたのは、内容をずいぶん勘違いしていたこと。

この本はスゴくアジテートな本で、古い風習を徹底的に批判して”新しい建築”を作ろう!という批評精神に溢れた本。
その対象が”新しい建築”を理解しない一般民衆にむけた批判だとずっと思っていた。

でも、それは全くの勘違いだった

批判はむしろ建築の専門家に向けたもので、実は芸術には縁の無い技術者や民衆、時代の空気を感じて生きている普通の人々に寄り添った本だった。

本は読む時によって違う表情を見せるけれど、ここまで違うとは・・・



2012年10月27日土曜日

野毛のお店

横浜の野毛に村田屋さんというイワシの専門店がある。
正しくは、かつては専門店だった・・・

先日久しぶりに昼食で訪れたら、イワシ以外にもサンマ、クジラ、その他もあってイワシの専門店という感じでは無くなっていた。
なんでも近年イワシが高くなったからだそうだ。

同行した加藤君は、クジラ料理を美味しそうに食べていた。

奥さんがあまり好きではないので家では食べられない・・・とのことで、ここぞとばかりに、刺身や揚げ物まで、クジラづくしの料理を幸せそうに食べていた。

美味しそうに食べているとこちらも嬉しくなる。

追伸:実はその夜も村田屋さんで飲み会があったのだった。
画:hiromichi yasuda



2012年10月25日木曜日

コルビュジエのパース

ル・コルビュジエという建築家はパースをたくさん描いているのだけど、なかでもピロティのパースが好きだ。
壁を背に座っている人は、庭園(公園)を見ている。低い天井だけれども、水平方向には緑豊かな風景が広がっている。

そういえば、吉村順三さんも住宅でピロティをよく使っている。吉村さんのピロティで思い浮かぶのは軽井沢山荘のピロティ。
直射日光は遮るけれど、風は感じる屋外空間だ。
夏の軽井沢ではとても気持ち良さそうな場所。

*ピロティ:2階以上の建物において1階部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築形式
画:hiromichi yasuda

2012年10月23日火曜日

めまぐるしく変わる天気

朝、雨が降っているからいつもの自転車通勤をやめると、事務所に着く頃には晴れた。
暫くして、昼食に出るとまたザーッと降り出した。

外に出ようとすると降って、戻るとちゃっかり止んでいる。
今日は落ち着かない天気だ。

これから、外出する予定だが、そろそろ・・と思っていると、また降り始めた。
窓の外では、高校生ボート部がいつもより早めに練習を切り上げている。

ま・・・・こんな時もある。


画:hiromichi yasuda

2012年10月22日月曜日

堀部安嗣さんの住宅を見せて頂いて

先日、建築家の堀部安嗣さんの住宅を見せて頂いた。
とても丁寧に作ってあって、お施主さんも満足されているようだった。

話は飛ぶけど、以前堀部さんがしていた「一角獣」の話を印象深く覚えている。
画家が「一角獣」と「普通の虎や鶴」を描くのでは、どちらが難しいか?という話。
一角獣は誰も見た事が無い架空の動物。
虎や鶴はみんなが知っている普通の動物。

通常は、誰も見た事が無い一角獣の方が難しいと考える。
ところが、画家の答えは逆。

何故か?

一角獣はだれも見た事が無いから、多少絵が歪んでも、誰も気が付かない・・・
虎や鶴は、みんなが知っているから、細部においても疎かに出来ない・・
という答えだった。

堀部さんは、自分の作る建築も同じと言っていた。
堀部さんの建築はプロポーションにしろ、素材にしろ、使い勝手にしろ、特異な事をしていない。
しかし、と言うかだからこそと言うか、恐ろしく緻密に丁寧に作っている。

画:hiromichi yasuda






2012年10月20日土曜日

黄金町バザール始まる。

昨日は横浜市長も登場し、盛大なオープニングで「黄金町バザール2012」が始まった。
我々「黄金町いっしょにデザイン会議」*の展示も、なんとか形になってホッとしている。

それぞれの建築家が自分の仕事を持ちならがらも、開催までにしっかり形にしたのはたいしたものだと思う。(自分も含めて)

と同時に、今建築が本当に期待されているか、皆どこかで半信半疑になっているような気もする。良い仕事をしても、社会的な手応えを実感しずらくなっているというか・・・
それが、どこかでモチベーションに影を落している。

建築家は、期待されれば困難と思われる仕事でもするし、煽てられたら木にだって登るのだけどね。

*「黄金町いっしょにデザイン会議」黄金町の建築家5組7名による任意団体。我々なりの考えを提起したので、見に来てね。










2012年10月18日木曜日

コンペについて

建築の世界ではコンペティション(設計競技)というものがある。
ま、建築以外でもコンペはあるんだけれど、建築の場合、こんな条件で建物を建てて欲しいのだけれど、素晴らしい建物にしたいから広く一般にアイディアを求む、みたいにアナウンスされる。

建築家は自らが構想した建物が建つ事は一つの大きな夢。
有償無償に関わらず魅力的なコンペは応募者が多い。

いま、価値観が大きく変わりつつある。
この時代に必用とされる建物ってどんなものだろうか?
久しぶりにコンペをやってみたくなった。
画:hiromichi yasuda




2012年10月16日火曜日

黄金町バザールが始まる

10月19日から[黄金町バザール2012]が始まる。
毎年やっていて、今回が5回目だ。

簡単に言うと、アートによる街づくり。
黄金町には、使わなくなった「特殊飲食店」がたくさんあるが、そこを中心に、街をギャラリーとして使うアートの展覧会だ。

会期が近づくに連れて街は学園祭前夜のような慌ただしさを見せている。
僕も仲間とともに出展する予定。
今、19日に向けて急ピッチで準備を始めている。

黄金町バザールの情報はこちらから↓
http://koganecho.net/contents/koganecho-bazaar/koganecho-bazaar-35.html



2012年10月14日日曜日

明太子スパゲッティ

クライアントからの贈り物で、辛子明太子が届いた。
まとめて20本(ぐらい)あるので、半分は冷凍に保存しておいた。

これが美味い。

いろいろな食べ方を試みたけれど、先日、明太子スパゲティを作ってみた。
かなりイケる。いきなり料理の腕があがったかと一人悦に入ってはみるものの、考えてみたら素材(明太子)の力が9割だと思う。

キャベツ、シメジをオリーブ油でいためた後、塩水で茹でたスパゲティを絡めてざっと火に通す。お皿に盛ったら最後明太子を頭に乗っけて終わり。
赤いチョンマゲみたいだけど。


画:hiromichi yasuda


2012年10月13日土曜日

同窓会の集合写真

今年の7月に浜松で行われた同窓会の集合写真が届いた。
総勢200名弱の集合写真となると、蒼々たる風景だ。

ゆっくり、一人一人の顔を見ると、頭の上の方がずいぶん変わった友人が多いが(失礼!)顔は30年前の面影を残している。

40年も生きてりゃいろいろあっただろうけど、みなこうして集まって笑顔でいたらこの先も何とかなるだろう・・・という顔をしている。

お互い元気でがんばろう。


2012年10月11日木曜日

北海道はかなり遠いけれど。

今回の北海道旅行で、今までで最も北の先に行った事になる。
(海外旅行はもっと北に行ってるからアレだけど、国内では最北端)

まだ、幼稚園に入りたての頃だと思う、牧野君という友達がいて僕の家から北へ400m程先にあった。歩いてよく遊びにいったのだけど、この牧野君の家より先は一人で行った事が無かった。

何かの用事で(お寺のお参りかなにか)で、初めて一人で、牧野君の家より北へ歩いて行った。牧野君の家を通り過ぎると、いきなり未知の世界で、少々の不安と未知の物に触れる新鮮さが混じった、不思議な高揚感があったのを覚えている。
実際は、牧野君の家からわずか3百メートル先にあるお寺なのだが・・・

今回の北海道の旅、比較にならない程北に来たけど、当時の高揚感はなかった。
感動は、距離に比例する訳じゃなくて、年齢に反比例するのか・・・
画:hiromichi yasuda



2012年10月10日水曜日

スターハウスはご存知だろうか?

スターハウスはご存知だろうか?
恐らく、建築関係者でも知らない人が多い?と思う。

昭和30年代に、公団などが作り始めて、40年代(僕が生まれた時期)には、建設されなくなった、Yの字プランをした共同住宅だ。
Y字の中央が階段室になっていて、そこから3方向に枝分かれして住宅部分がある。グルグル階段を上がって行くと、自分の家にたどり着く。

以前、香川を旅した時、実物のスターハウスを初めて見た。
第一印象の、シャキッと屹立している感じが良かった。
ちょっとソビエトみたいな共産主義的な雰囲気もあったけど、通風・採光は合理的に出来ていて、窓越しに見た室内は明るく快適そうだった。

実は、先日の北海道旅行で、スターハウスの生みの親である市浦健さん(建築家)の娘さんと同行した。(娘さんと言っても、僕よりご高齢だけど・・・)
アメリカ生活が長いこともあってか、合理的で意志をハッキリ示す背筋のスッとした、素敵な人だった。
画:hiromichi yasuda



2012年10月9日火曜日

北海道はでっかいどー

北海道はでっかいどー。
・・・いきなりスミマセン。

北海道に行くと、広くて、何故か寂しい気分になるのだけれどやっぱり人口密度が小さいからかしら・・・

以前から、北海道の人と話す時、何となく自分の持つ距離感と違う気がしていた。僕の知っている北海道人は共通しているのだけど、遠くにいても届く様な声で話す。

今回の旅でも、網走で幼い姉妹(と思われる)の可愛い喧嘩を見かけた。
お姉ちゃんと思われる少女のきつい言葉で、妹と思われる少女が泣き出した。・・・ただ普通の喧嘩と違うのは、お互い、50メートルぐらい離れて言い合っていること・・・・たまたまかな・・・・


ま・・・しかしイイ人が多い。
タクシーの運ちゃんが言ってたのは、昔は雪で車が立ち往生したら、どこからか人が集まって来て車を押してくれたとか。で、車の運転手も、ダッシュボードにチョコレートを常備しておいて、お礼に差し上げてたとか。
知合いの北海道人を思い浮かべると、わかる気がする。
画:hiromichi yasuda

2012年10月5日金曜日

北海道に行く

日本建築家協会セミナーの研修で、今日から北海道に行く。

北海道の建築を幾つか見てくるのだけれど、密かに楽しみにしているのはオホーツク海。
女満別から、網走に出てオホーツクを見てこようと思っている。

僕は太平洋を見て育ったので海には確たるイメージがある。
だから、初めて日本海を見たときは太平洋と全然違う暗さに驚いたし、初めて瀬戸内海を見たときは、これまた全然違う静けさに感動した。

オホーツク海はどんな表情だろうか・・・今から楽しみであーる。
画:hiromichi yasuda

2012年10月4日木曜日

和田町駅前のちょっとした広場

相鉄線に乗る用事があって、久しぶりに和田町駅に降りた。

かつて、この駅前はひどく混雑していて、当時の自治会長さんが何度か横浜市に改善の要望をしていた。横浜国大も街づくりに協力していて、僕が駅前のデザインを担当することになった。

完成して10年近く経つと思う。
ここで提案したのは、車の動線を集約して広場にすること。あと、樹木とベンチだけ。

ベンチには、イロイロな思いがあった。
ただのベンチじゃなく、樹木を植えて木陰をつくること、座った人が気まずくならない配置にすること(対面しないようにベンチを菱形配置にしたり、どこからでも座れるように背もたれ無しにしたり)など。

久しぶりに訪れた和田町駅前のベンチには、お年寄りとか、サラリーマン、バスを待つ主婦などが座っていた。お弁当を食べているおばちゃんもいた。
なかなかナイスな風景に、思わずニヤリ。

ちょっと腰をかけたい時、そこに椅子があること。加えて、座る人への気遣いが少々あること。改めてその大切さを感じた。

写真:hiromichi yasuda


2012年10月3日水曜日

横浜がいい街だと思った時

先日の台風一過の晴れた日に、複数の行政機関をハシゴした。
建築をやっているとイロイロ申請が必用で、その為のハシゴ。
法務局、税務署、市役所などなど。

横浜には、関内周辺に施設が集中している。
僕の事務所も含めて自転車で回れる距離なので、小一時間、それぞれの施設を回る。

法務局から税務署にいく間に山下公園脇の海岸通りを抜ける。潮の香りがちょっとする。
道中は、平坦で、程よい距離、程よい風景、程よい風で、しばし仕事を忘れる。

関内周辺は、街があり、海があり、山もちょっとあって、自転車を走らせるには丁度良いスケールの街だと思った。
画:hiromichi yasuda

2012年10月1日月曜日

運転免許証と健康保険証

運転免許証と、健康保険証を同時に無くしてしまった。

運転免許証を再発行するため問合せたところ、再発行には本人確認のために「健康保険証」か「住民票」を用意してくれとの事だった。

住民票を取得しに区役所に行くと、本人確認のために健康保険証」か「運転免許証」を用意してくれとの事だった。

運転免許証を紛失した事、再発行の為に「住民票」が必用な事を説明したら、発行してくれたけれど。

最後に、「健康保険証」の再発行をお願いしに行くと、「運転免許証」か「住民票」を見せてくれと言われた・・・・やっぱり。
画:hiromichi yasuda